変わりたいのに変われない…卒業する方法

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「もう少し自分を変えられたら…」と願いながらも、なぜか前に進めない。そんなもどかしさを抱えたことはありませんか?

こんにちは、公認心理師のピュシカです。

多くの人が「変わりたい」と思いながらも、実際には何も変えられないと感じています。その原因は、あなた自身の意志が弱いわけではなく、心に備わった自然な仕組み、“心のブレーキ”にあるのです。

この記事では、この「心のブレーキ」の正体と、それを緩めるための具体的な方法を心理学に基づいて解説します。今度こそ「変わりたい」を実現するためのヒントをお伝えします。

変わりたいのに変われない理由とは?

人間の脳には、変化を恐れる本能的な仕組みがあります。心理学ではこれを「現状維持バイアス」や「リスク回避傾向」と呼びます。

この仕組みは私たちを危険から守る役割を果たしますが、ときに不要な場面で「心のブレーキ」となり、変化を妨げる原因にもなります。

たとえば、こんな思考が浮かんだことはありませんか?

「失敗したらどうしよう」

「今のままでも悪くないし」

「周りに笑われるのが怖い」

これらは、脳があなたを守ろうとするあまりに発する警告ですが、この警告に従い続けると、変化への一歩を踏み出すことが難しくなります。

変わりたいを叶える3つのステップ

ステップ1~心のブレーキを「見える化」する

まず、自分の中にある「心のブレーキ」を可視化することから始めましょう。

ノートやスマホに、自分を止めている思考を書き出してみてください。

書き出しの例

「周りにどう思われるか不安」

「何度やっても失敗してきた」

「今さら変わったところで意味がない」

さらに、「変わらないことで得ているもの」にも目を向けてみてください。

たとえば、「現状を維持することで安心感を得ている」「挑戦しないことで失敗の恐怖を避けている」など。これに気づくことで、心のブレーキがどこから来ているのかを理解できるようになります。

この方法は、心理学の「認知再構成」という技術で、ネガティブな思考を見直す効果があると研究でも示されています(Hofmann et al., 2012)。

ステップ2~小さな成功体験を積み重ねる

変化を起こすには、大きな挑戦ではなく、小さな行動から始めることがポイントです。心理学者バンデューラの「自己効力感の理論」では、些細な成功が自信を育てるとされています。

具体例

1日1分だけストレッチ」

「寝る前に水を一杯飲む」

1日1回、周りの人に『ありがとう』を伝える」

大事なのは、「小さな一歩でも良い」という柔軟な考えを持つことです。

このような行動を繰り返すことで、次第に「変化が怖くない」という気持ちが芽生えます。

ステップ3:「完璧」を手放す

完璧主義は変化を阻む大きな壁です。「絶対に成功させなければ」「完璧にやり遂げなければ」といった思考は、かえって行動を止めてしまいます。

そこで、「まあ、いっか」という軽い気持ちを意識しましょう。心理学の「受容とコミットメント療法(ACT)」では、自己受容を促すことでストレスを軽減し、行動をサポートする効果があるとされています。

習慣化の心理学

さらに、変化を定着させるには「習慣化」の力を活用するのも効果的です。

習慣化には以下のポイントが有効です

1. トリガーを設定する

 例:「歯を磨いた後にストレッチ」など、日常の動作に新しい行動を結びつける。

2. 行動を具体的に決める

 例:「夜10時に布団に入る」ではなく、「夜10時に布団で本を1ページ読む」といった具体的な目標を設定する。

3. 成功を祝う

 小さな目標を達成したら、自分に「よくやった!」と褒めるか、小さなご褒美を用意してモチベーションを高める。

おわりに

「変わりたいのに変われない」という壁は、誰もが感じるものです。しかし、心のブレーキを理解し、少しずつ緩めていけば、その壁を越えることができます。

1. 心のブレーキを「見える化」する

2. 小さな成功体験を積み重ねる

3. 完璧を手放す

この3つのステップを実践しながら、自分を大切にする気持ちも忘れないでください。変化の旅路は一歩ずつ進むものです。その一歩を、今日から踏み出してみませんか?

また、現在ピュシカでは、心理学を活用したカウンセリングを通じて、変化を望むあなたを全力でサポートします。

ご興味のある方は、ぜひお問い合わせページからお気軽にご相談ください。一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。

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