いつも考えすぎてしまう~もっとシンプルに迷わず過ごすための秘訣

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「考えすぎて…もっとシンプルに過ごしたい!」

こんにちは、公認心理師のピュシカです。

人よりつい考えすぎてしまって、なかなか気持ちがラクにならない…。

実は、考えすぎることは、性格や意志の強さとはあまり関係ありません。心のクセのひとつなんです。

むしろ「きちんとしたい」「失敗しないようにしたい」という真面目さの表れ。

でもそのせいで頭の中がぐるぐるして、ますます考えが止まらなくなってしまう…。この悪循環をどうにかしたいと感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、考えすぎる原因と、今日からできるラクになる方法をご紹介します。読み終えるころには、少し気持ちが軽くなっているはずです。

考えすぎのカギ

考えすぎのカギは“考える量を減らすこと”じゃないんです。

多くは「考えすぎをやめる=考えないようにすること」だと思いがちですが、実は、考えないようにしようとするほど、ますます考えてしまうことが心理学でも分かっています。

本当に大事なのは、

自分の考え方のクセを知ること

迷わなくていいことと、向き合うべきことを分けること

この2つです。

ではまず、なぜ私たちは考えすぎてしまうのでしょうか?

なぜ考えすぎてしまうのか?

心理学では、同じことを繰り返し考えてしまう状態を反芻(はんすう)思考と呼びます。不安を感じると、私たちは「もっと考えれば解決できるはず」と思い込みます。

でも実際には、考えれば考えるほど迷いが増えて気持ちが混乱してしまうんです。つまり考えすぎは、解決のためではなく、不安を抑えようとする心のクセから起きています。

考えすぎをやめるポイント

ポイントは「気づく」こと

考えすぎを減らす第一歩は、「今、自分は不安なんだな」と気づくこと。これは心理学でメタ認知と呼ばれる働きが関係しています。

考えすぎているとき、私たちは思考と感情が一体化していて「考え=自分」になってしまっています。

でも気づくことで、頭の中のぐるぐるから半歩引いて、自分を客観的に見る視点が生まれます。

嵐の中では必死に風に耐えることしかできませんが、少し離れたところから見れば「どこに逃げればいいか」が見えてきますよね。

気づきにはそれと同じ効果があります。不安を紙に書き出す「えっ、不安なことをわざわざ書いていいの?」と思うかもしれません。

でも心理学には逆説的介入という方法があり、あえて最悪のケースを紙に書くと、不思議と気持ちが落ち着くことが分かっています。頭の中だけで不安を繰り返すと、想像が膨らみすぎて感情と一体化してしまいます。

紙に書くと客観的に見られるようになり、「これなら対処できる」と冷静になれます。書き出すことで「もう十分考えた」と脳が判断し、思考のループを止めやすくなります。

今日からできる!考えすぎを減らす3つの方法

ここからは、日常で実践しやすい3つのステップをご紹介します。

1. 書き出したら一度離れる

書いた後はすぐに読み返さず、しばらく時間をおいてから見直します。これだけで冷静な視点が生まれます。

2. 「今すぐ対処すべきか?」で分ける

書いた不安を「今すぐ行動が必要なこと」と「待つだけでいいこと」に分けます。頭の中の混乱が一気に整理されます。

3. 小さな行動を1つだけやってみる

今できることがあれば、1つだけ行動してみましょう。行動が新しい情報を与えてくれ、気持ちが前に進みます。

考えすぎを防ぐ日常習慣

一時的に気持ちを落ち着けるだけでなく、日常の習慣化も考えすぎ防止には効果的です。

1日の終わりに頭の整理タイムを作る

寝る前に気になったことを書き出すだけで、翌朝の思考がスッキリします。

情報の取り込みをコントロールする

ニュースやSNSを見すぎると不安が増えます。今必要な情報だけに絞るだけで安心感が増します。

身体を動かす

習慣をつける散歩や軽い運動はストレスホルモンを減らし、頭の中のぐるぐるも自然に落ち着きます。

まとめ

考えすぎをやめるには、

不安に気づくこと

書き出して客観視すること

行動と習慣で頭の中を整理すること

この3つが大きなカギになります。実際の私のカウンセリングでも意識している部分から、自分ですら気が付いていない、無意識にある部分のことも一緒に気づいて整理していきます。そこに気づくだけでも落ち着いてきます。

小さなことからでも始めると、少しずつ気持ちが軽くなり、シンプルに迷わない毎日へ近づいていけますよ。

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